第17条「保持船」避けなくていいという意識ではない【海上衝突予防法】

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ブル
ブル

こんにちは!ブルです!

 

今日は

海上衝突予防法

第2章「航法」

第2節「互いに他の船舶の視野の内にある船舶の航法」にある

第17条「保持船」

について勉強していきます。

 

海上衝突予防法

第1章 「総則」(第1~3条)

第2章 「航法」

・第1節 あらゆる視界の状態における船舶の航法(第4~10条)

・第2節 互いに他の船舶の視野の内にある船舶の航法(第11~18条←ここ!

・第3節 視界制限状態における船舶の航法(第19条)

第3章 「灯火及び形象物」(第20条~31条)

第4章 「音響信号及び発光信号」(第32~37条)

第5章 「補足」(第38~42条)

 

第2節 互いに他の船舶の視野の内にある船舶の航法

第11条 適用船舶

第12条 帆船

第13条 追越し船

第14条 行会い船

第15条 横切り船

第16条 避航船

第17条 保持船←そしてここ!

第18条 各種船舶間の航法

 

前回の第16条「避航船」の続きと言ってもいいでしょう。

避航船は避航義務がある船でしたが、

保持船は保持義務がある船のことです。

 

保持だから避けなくていい!というイメージは今日でやめましょう。

ブル
ブル

「避けなくていい」というより

「保持しなきゃいけない」という感覚

 

それではいきましょう!!

 

保持船について

第17条 この法律の規定により2隻の船舶のうち1隻の船舶が他の船舶の進路を避けなければならない場合は、当該他の船舶は、その針路及び速力を保たなければならない。

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保持船の義務は?

これまでいろんな見合い関係を勉強してきました。

そしてそこに見合い関係があれば、一方が避けなければいけません。

避ける船を避航船と言いましたね。

では、もう一方の船をなんというのでしょうか。

これを保持船と言います。

 

避けるほうが避航船で、

避けない方が保持船です。

不避航船でも、非避航船でもないところがこの条のポイントです!

保持船は読んで字のごとく「その針路・速力を保持しなければならない」という義務があります。

「避けなくていい」ではなくて「保持しなきゃいけない」という感覚をつかんでください。

 

保持する理由は?

ではなぜ、衝突のおそれがある見合い関係なのに針路速力を保持するのか。

例えば、あなたとブル夫人に横切りの見合い関係ができたとしましょう。

ブル夫人
ブル夫人

よろしくね!

 

あなたから見て右側から、彼女があなたの進路を横切ろうと走ってきました。

この場合は、あなたが避航船、彼女が保持船ですね。

あなたは避航船ですから、当然右転して避けようとします。

このとき!

 

ブル夫人
ブル夫人

左向けちゃお!
やっぱ右向けよ!

いや、急にとまっちゃお!

 

こんなんされたら避航船のあなたはどうしますか?

保持船にむやみやたら動かれると、避航船は迷うのです。

 

避航船に気持ちよく避けてもらうために、保持船がキープしなければいけない理由が分かったかと思います。

 

保持義務から離れることができるパターン

2 前項の規定により針路及び速力を保たなければならない船舶(以下この条において「保持船」という。)は、避航船がこの法律の規定に基づく適切な動作をとっていないことが明らかになった場合は、同項の規定にかかわらず、直ちに避航船との衝突を避けるための動作をとることができる。この場合において、これらの船舶について第15条第1項の規定の適用があるときは、保持船は、やむを得ない場合を除き、針路を左に転じてはならない。

保持船は針路速力をキープして、避航船に気持ちよく避けてもらうわけですが。

避航船が、法律通りに適切な動作をとっていないことがわかったら、保持船は保持義務から離れることができます。

こうなったら、いくら保持船といっても回避行動をとっても構いません。

 

ただし、あくまで保持義務から離れることが「できる」です。

「避航船が適切な動作をとっていない!」

と感じるのは自船の速力、操縦性能にもよりますし、その人の性格などにもよるところです。

よってタイミングもバラバラであり、強制ではありません。

 

そして!

適切な動作をとらなかった避航船!

保持船に避けてもらった避航船!

こいつらは避けてもらったからと言って、避航義務がなくなることはありません。

ブル
ブル

当然だ!恥を知れ!

 

保持義務を離れてもやっちゃだめなこと!

・・・この場合において、これらの船舶について第15条第1項の規定の適用があるときは、保持船は、やむを得ない場合を除き、針路を左に転じてはならない。

これは横切り船の保持船の状況で発生します。

 

あなたが航海中、左舷側からの横切り船がやってきました。

あなたは保持船ですね。

そして、「横切り船が避航してこない!」

となったら、あなたは保持義務から離れることができます。

 

試験官
試験官

保持義務から離れますか?

もう少し様子を見ますか。そうしましょう。

では針路と速力をキープします。

 

さらに近づき、避航してきません。

 

試験官
試験官

保持義務から離れますか?

了解しました、離れましょう。

では針路保持をやめて、あの避航船を避けますか。

 

このとき!!!

あなたは左転してはいけません!!

 

避航船に避航義務がなくならないのはさっき言いましたね。

もし、今頃になって避航してきたらどうなるでしょうか。

避航船は右に曲げてきます。

 

そこであなたが左に曲げたらどうなるか。

さらに衝突へ近づくのです!!

保持義務から離れることができるといえ、横切り船での左転は厳禁です。

 

保持義務から強制的に離れるパターン

3 保持船は、避航船と間近に接近したため、当該避航船の動作のみでは避航船との衝突を避けることができないと認める場合は、第1項の規定にかかわらず、衝突を避けるための最善の協力動作をとらなければならない。

上の「保持義務から離れますか?」の例からさらに進んだパターンです。

上の例では愚かな避航船を避けてあげましたが、保持を続け避けない場合もあります。

これ自体は別に構わないんですが、もしそのまま間近に接近していくと

「もう避航船が避けただけでは間に合わない、ぶつかるぞ!」

という状況に進んでいきます。

 

こうなったら保持義務から強制的に離れなければいけません。

強制的に衝突を回避するために最善の協力動作をしてください。

ブル
ブル

針路速力保持などと言ってる場合ではない

 

最善の協力動作、ぶつからないために最善を尽くすということです。

例えば最大後進をかけたり、激右転したりなど、ぶつからなければいいんです。

 

まとめ

第17条「保持船」の要点をまとめていきます。

①保持船は針路速力をキープすること!

②避航船がちゃんと動作をしてなければ、保持義務から離れることができる!

③避航船が避けただけじゃ間に合わないくらい近づいたら、強制的に保持義務から離れ、協力動作をとること!

です。

 

保持船とはいえ、結局最後は避航を強制されます。

冒頭からしつこく言っている感覚。

保持船が「避けなくていい船」というより、「保持しなければならない」という感覚です。

ここからきているんですね。

 

結局、最後はみんな避けなくちゃいけないんです。

たまたま、途中まで避ける役と保持する役があるだけです。

だから「こっちは避けなくていいんだ!」と考えるのは危険な考えです。

ブル
ブル

「いまは保持しなきゃいけない!」が正しい

今日はここまで!!

ブル
ブル

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