第7条「衝突のおそれ」 方位が変わらないと衝突する!【海上衝突予防法】

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ブル
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こんにちは!ブルです!

 

今日は

海上衝突予防法

第2章「航法」

第1節「あらゆる視界の状態における船舶の航法」にある

第7条「衝突のおそれ」

について勉強していきます。

 

海上衝突予防法

第1章 「総則」(第1~3条)

第2章 「航法」

・第1節 あらゆる視界の状態における船舶の航法(第4~10条)←ここ!

・第2節 互いに他の船舶の視野の内にある船舶の航法(第11~18条)

・第3節 視界制限状態における船舶の航法(第19条)

第3章 「灯火及び形象物」(第20条~31条)

第4章 「音響信号及び発光信号」(第32~37条)

第5章 「補足」(第38~42条)

 

 

それでははりきっていきましょう!

 

とその前に、「衝突のおそれ」って何?

これについてまず説明していきます。

 

前回までに学んだ条文を使うことで

第5条「見張り」を適切に行いながら

第6条「安全な速力」で航行できます。

 

じゃあここで、例えば。

一般男性A(無職)に航海してもらいましょう。

彼には事前に第5条・第6条をみっちり教え込んでいます。

大丈夫でしょう。

一般男性A
一般男性A

頑張ります!

 

彼はしっかりと見張りをしています。

すると、右弦前方から他船がこちら側に向かってきました。

よーく見張って、見張って。

 

ガッシャーン!!

残念ながら衝突してしまいました。。。

一般男性A
一般男性A

ちゃんと安全な速力で

ちゃんと見張ってたよ!

 

 

次に、わたくし航海士ブルを乗せてみます。

右弦前方から他船がこちら側に向かってきています。

ブル
ブル

このまま行くと危ない。避けよう。(スッ)

 

この2人の違いは何でしょうか?

 

答えは「衝突のおそれ」が事前にわかっているかどうかです。

見張りでは衝突のおそれをいち早く察知できることが重要になってきます。

一般男性Aのようにただただ見張っているだけでは衝突するのです。

 

「衝突のおそれ」を知ることがなぜ必要かわかりましたか?

それでは、その「衝突のおそれ」について一つ一つ解説していきましょう。

ブル
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全部で5項目あるよ!

 

①その時の状況に適したすべての手段を使え!

第7条 船舶は、 他の船舶と衝突のおそれがあるかどうかを判断するため、その時の状況に適したすべての手段を用いらなければならない。

まず、もはやおなじみのやつです。

第5条「見張り」でも出てきました。

衝突のおそれがあるのかないのかを判断するためには、

その時の状況に適した全ての手段

を用いてください。

 

例えば、

「その時の状況」とは、視界の状態、水域の広狭、船舶ふくそう状況、気象海象、昼夜の別、見張り員の熟練度などの状況など

「他のすべての手段」とは、コンパス方位、レーダーの使用、VHF交信、AIS情報の確認、ARPA、発光信号・音響信号など

 

②レーダーを正しく使え!

2 レーダーを使用している船舶は、他の船舶との衝突するおそれがあることを早期に知るための長距離レーダーレンジによる走査、探知した物件のレーダープロティングその他系統的な観察等を行うことにより、当該レーダーを適切に用いなければならない。

条文を分解していきます。

レーダーを使用している船舶は、当該レーダーを適切に用いなければならない。

(レーダーを持ってる船は、そのレーダーを適切に使ってね。)

 

「適切に」を具体的に言うと・・・

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他の船舶との衝突するおそれがあることを早期に知るための長距離レーダーレンジによる走査

走査っていうのは、スキャンして調べることだと思ってください。

レンジっていうのは、スキャンできる範囲のことです。

長距離レンジを使えば(スキャンできる範囲を広くすれば)

目で見えない遠くの物標を探知できます。

「衝突のおそれを早く知るために、レーダーで遠くの方まで調べなさい」とういことです。

探知した物件のレーダープロティングその他系統的な観察等を行うこと

レーダーで探知した物件はプロッティングをしましょう。

(プロッティングというのはレーダー画面上で捕捉することです)

捕捉するとその物標の進路速力等をベクトルや数値で表示できます。

系統的観察とは、自分で勝手に予想したり判断しないで、客観的に機械的に心をイーブンにして観察することです。

 

ブル
ブル

ARPA(自動衝突予防装置)を使うのもひとつの手

 

③イマイチなレーダー情報は信じるな!

3 船舶は、不十分なレーダー情報その他不十分な情報に基づいて他の船舶との衝突するおそれがあるかどうかの判断をしてはならない。

レーダーはすごく便利なのは確かですが、見ているものは所詮映像です。

どんな船でもレーダー画面上ではただの点なのです。

その点は実際にどの船のことなのでしょうか。

その点は本当に船なのでしょうか。

確信がない場合はその情報を信じ込んではいけません!

 

不十分な情報を元に「衝突のおそれ」はないと判断をしてはいけません!

 

④コンパス方位で衝突のおそれを判断しろ!

4 船舶は、接近してくる他の船舶のコンパス方位に明確な変化が認められない場合はこれと衝突するおそれがあると判断しなければならず、また接近してくる他の船舶のコンパス方位に明確な変化が認められる場合においても、大型船もしくはえい航作業に従事している船舶に接近し、又は近距離で他の船舶に接近するときはこれと衝突する恐れがあり得ることを考慮しなければならない。

まず条文の前半部分から。

船舶は、接近してくる他の船舶のコンパス方位に明確な変化が認められない場合はこれと衝突するおそれがあると判断しなければならず(しなければならない)

さらっと言ってますが、これこそが「衝突のおそれ」の判断方法です!

接近してくる他船の方位を測りましょう。

時間経過とともに明確な方位の変化がない場合は、これと衝突のおそれがあります。

 

そして後半部分。

接近してくる他の船舶のコンパス方位に明確な変化が認められる場合においても、大型船もしくはえい航作業に従事している船舶に接近し、又は近距離で他の船舶に接近するときはこれと衝突する恐れがあり得ることを考慮しなければならない。

たとえコンパス方位に明確な変化があっても衝突するおそれがあり得る場合もあります。

大型船やえい航船に近く時

他船と近距離で近づくとき

この2つです。

・大型船やえい航船はコンパス方位が変わっているように見えても、船の長さが長いので衝突のおそれがあることも考慮すべきです。

・近距離で接近する場合は方位変化があったとしてもそれは衝突間際に発生する方位変化である可能性を考慮すべきです。

 

⑤わからなかったらぶつかると思え!

5 船舶は、他の船舶と衝突するおそれがあるかどうかを確かめることができない場合は、これと衝突するおそれがあると判断しなければならない。

衝突のおそれがあるかどうかわからないこともあるかと思います。

そういうときは、衝突のおそれ「あり」と判断しなければいけません。

 

判断したほうがいいではなく

判断しなければならないです。絶対です。

 

まだ不慣れな航海士にこそ覚えておいてほしい言葉です。

 

まとめ

第7条「衝突のおそれ」についてまとめていきます。

①衝突のおそれを避けるために、その時の状況に適したすべての手段を使え!

②レーダーを長距離レンジにして早期発見を心掛けろ!また、プロッティングや系統的観察を怠るな!

③レーダーやそのほか不十分だと思った情報によって、衝突のおそれがないと判断するな!

④他船のコンパス方位が明確に変化し続けているか確認しろ!変化してなかったらぶつかる!(
大型船、えい航船、近距離での接近はコンパス方位があてにならない時もあるから気をつけろ!)

⑤不確かならぶつかると思え!

ざっくりとこんな感じでございます。
では、もしあなたが航海当直をとっていて
「ん。あの船の方位測りたいけど窓枠邪魔で測れないな。レーダーも海面反射でイマイチ映らないし。たぶん方位変わってそうだけどな」

さて、どうしますか?

 

衝突するおそれありと思わなければいけませんよ!
法律で決まってるんです。
常に最悪の事態を想定して航海することに越したことはありません。
「安全な速力」で「見張り」、他船との「衝突のおそれ」がわかるようになったら、あとは「衝突を避ける動作」をとるのみです!
今日はここまで!
ブル
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